はじめに
日本では「ツイスト男」藤木孝でヒットしたこの曲だが、オリジナルはラジオでもあまり流れなかったので知らなかった。
藤木孝はここでも何回か取り上げた、俳優を目指すとして人気絶頂時に突然引退した人物である。それだけにハッキリと記憶に残っている。
今回調べて初めて知ったことばかりだが、この曲は61年のサンレモ音楽祭において作曲者でもあるアドリアーノ・チェレンターノ(Adriano Celentano)とリトル・トニー(Little Tony)によって歌われ2位に入賞した。
原題は「24000 baci」あるいは「24 Mila baci」
最初の邦題は「キッスがいっぱい」
日本でトニー・ダララの「アル・ディラ」のB面の曲として発売された時の邦題は「キッスがいっぱい」であったようだ。今では全く使われていない。
あまり知られていないこの事実は下のジャケット写真から知った。
IS-1018(1961. 5.10 GURTLER -キング)”アル・ディ・ラ(AL DI LA’)トニー・ダララ/キッスがいっぱい(24 MILA BACI)アドリアーノ・チェレンターノ”
このように最初についたタイトルは”2万4千のキッス”ではなかった。
アドリアーノ・チェレンターノ(Adriano Celentano)
プロフィール
イタリアのエルヴィス・プレスリーとかイタリアのロックンロール・キングと呼ばれている。
世界中で7000万枚のCD(別の資料では1億5千万枚のレコード)を売り上げており、現在も活動中のカリスマ歌手であり、作曲だけでなく映画監督・俳優としても実績を残している。かなり過激な政治的発言もするので信奉者が多い一方で敵も多いようである。
主演・脚本・監督してオスカーを獲得したロベルト・ベニーニと1時間のTV番組に出て、いきなり服を脱いで女装したベニーニとイタリア政府を風刺しまくって共に歌って踊ったという。日本では考えられないその様子がここに詳しい。
とにかくお騒がせの逸話が数え切れないようで今年(12年)のサンレモ音楽祭でも引っ掻き回したとか。詳しくはここ。
計算間違い?
ところで日本でヒットした藤木孝バージョンの歌詞では「1秒のキッスを1日続ければ24000」となっており、中学生だった当時の僕は計算が合わない事が非常に気になっていた。同じ事を感じていた人もいた様で「計算間違い伝説」というタイトルのブログがあった。 <削除された>
こんな初歩的なミスをする訳が無いと今でも思っているのだが、この疑問は今回も解決には至らなかった。ただし歌詞の中で1時間に千回のキスをするとしてるのでそこで計算は合ってるのだが。
日本ではあまり知られていない(自分だけじゃないはず)が、70代になった今でも精力的な活動を続けており、サッカー通なら知ってるはずのサンシーロ競技場でインテル100周年記念イベントとしてライブをしたという。数万人を動員してのライブを70代でやってるのは世界中でローリング。ストーンズ以外には知らない。
またイタリアの音楽界での現在に至るまで彼の影響力の大きさについてはここに詳しい。
Adriano Celentanoの歌声と映像
視聴回数2百万回超
62年の映画「Uno Strano Tipo」の中で歌ってる(画質改良版)
61年サンレモ音楽祭
2012年リマスタリング版
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Little Tony
プロフィール
58年から2年間イギリスでグループのLittle Tony And His Brothersとして活動していたが、61年にイタリアに帰国して1月末サンレモ音楽祭でアドリアーノ・チェレンターノのパートナーとしてこの曲を歌う幸運を掴んだ。彼に関する事情はここに詳しい。
Little Tonyの動画
1961サンレモの音源、画像はジャケット静止画
03年TV画像
ライブ映像(2曲目)
TVミニライブ
Little Tony And His Brothers(英語)
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