ビー・マイ・ベイビー(Be My Baby)|【黒人美女3人】ロネッツ

A--E(T)
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はじめに

 今回はザ・ロネッツ(The Ronettes)のシングル曲であるが、同名異曲が2つある。J-POPのCOMPLEXとヴァネッサ・パラディのもの。ややこしいが他の2つは聞いたこともない。

 ザ・ロネッツ(The Ronettes)の代表曲がこの曲。原題「Be My Baby」、邦題は「ビー・マイ・ベイビー」

米国シングル盤ジャケット

日本発売盤 ジャケット

 当初はこのように邦題が「あたしのベビー」となっていた

日本再発売盤 ジャケット

 ヒットに驚いて邦題をこのように改め再発売された。

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ザ・ロネッツ(The Ronettes)プロフィール

 ザ・ロネッツ(The Ronettes)はニューヨーク出身の女性歌手グループ。

 58年にヴェロニカ・ベネット(ロニー・ベネット)が実姉と1歳年下の従姉妹を誘って3人で結成した。

 3人で遊びに行ったクラブでダンサーと間違われステージに上げられたことがきっかけでダンサーグループとして活動開始する。

 その後61年にレコードデビューするがヒットは出なかった。

 音楽プロデューサーとして有名だった「フィル・スペクター(Phil Spector)」のオーディションを受けたところロニーの声が気に入られ彼のレコード会社と契約する。

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Be My Babyの生みの親 フィル・スペクター(Phil Spector)

駆け出しプロデューサー時代


 フィル・スペクター(Phil Spector)は独特のサウンドで一世を風靡した音楽プロデューサーで、その影響は幅広くビートルズにまで、その遺伝子を残している。

 オールディーズファンには、クリスタルズ、ライチャス・ブラザーズ、そしてロネッツなど50~60年代の人気アーティストは馴染み深いだろうが、その彼らをプロデュースしたのがフィル・スペクターだった。

 それだけでなくティナ・ターナー、ビートルズ、そして解散後のジョン・レノンやジョージ・ハリソンのレコードクレジットにはフィルの名前が多く見られる。

 フィルは当時アレンジャー兼アーティストといわれた音楽プロデューサーの役割を、映画における最終編集権を持つディレクターのような地位にまで高めた。

 いわゆる「ウォール・オブ・サウンド」と呼ばれた重厚なバック演奏、例えばギターを何台も使って音に厚みを増したり、ピアノを高音と低音に分けて演奏したり、パーカッションに特色を持たせて深みを出したり、現在のディジタル多重録音では当たり前の手法を30年前のアナログ/モノラルの時代に気の遠くなるような手作業で作り出した。今日フィル・スペクターの影響を受けていないミュージシャンを探すのは難しい。

 また日本では大瀧詠一のようにステレオでフィルのアレンジの世界を再現しようと試みたミュージシャンや、山下達郎のようにバックコーラスや楽器一つ一つまで多重録音でミックスダウンして音の厚みを生み出しているという例にもフィルの影響がみられる。

音楽プロデューサーとして再出発

 ハーヴェイ・フィリップス・スペクター(彼は自分の本名を嫌い、フィルを自称した)は、身長が160センチ位、長い鼻に大きな耳を持つ小男で、自分の容姿に大きなコンプレックスを持っていた。

 感受性が強く神経質で気まぐれ、しかも独占欲の強いこの青年は、一方で豊かな音楽の才能に恵まれていた。

 16歳の時「To know him is to love him」というセンチメンタルな曲を書き、自ら作ったバンド”テディ・ベアーズ”で58年にこれをNo1ヒットさせた。

 しかしフィルの狙いはバンドによる演奏ではなく、自分が作り出したサウンドを再現することだった。

 テディ・ベアーズを解散したフィルは、59年にはプロデューサーとして1枚あたり1.5セントの収入で当時ハリウッドで著名な音楽プロモーター、レスター・シル(後日フィルとレーベル「フィリス」を設立)と契約した。こうしてフィルはプロデューサーの第1歩を踏み出した。

ロニー・ベネットとの結婚・離婚

 後日フィルの2番目の妻となったロニー・ベネット(上のロネッツの写真一番手前の女性、結婚後はロニー・スペクターを名乗る。彼女は日本で大瀧詠一や松田聖子のカバーを集めた企画CDに参加して歌っている)をリードボーカルに結成されたロネッツは、フィルと契約してから1年後の1963年8月にジェフ・バリー=エリー・グリニッチ作(クレジットにはフィルの名も載っている)による”Be My Baby”をリリースする。

 この時フィルがこの曲にかける意気込みはすさまじかったという。4時間のセッションが過ぎてもまだレコーディングはせず、何度やり直してもフィルは楽譜を破り再度のセッションを要求した。

 アコースティックギター、ピアノ、ドラム、ホーン、そしてヴォーカルの取り直しを繰り返し、やっと42回目の演奏でフィルの満足が得られた。その後楽器やバックヴォーカルのオーバーダビングを何度も行い、ややこもり気味なエコーがかかった独特なスペクターサウンドを創り出した。

 とりわけフラットだけれど少しビブラートしたロニーの歌声は十分我々に魅力的だが、彼女の声に最も魅了されたのは、他ならぬフィルであった。その後フィルは最初の妻アネットと別れ、ロニーと再婚する。

 ザ・ロネッツ(The Ronettes)は65年まではチャート・インするヒットを連発していたがガールズグループブームも去り66年には解散する。

 リードヴォーカルのヴェロニカ・ベネット(ロニー・ベネット)は68年にフィル・スペクターと結婚するが73年には離婚し、著作権問題などでフィル・スペクターと裁判にまで発展したりゴタゴタが続いた。

 ところでフィル・スペクターは09年4月殺人罪で禁固19年の有罪判決により現在服役中らしい。

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The Ronettesの動画

オリジナル音源


65年米国TVショーでのライブ

スタジオ録音中のフィル・スペクターの声も入ってる

3人の豊富なポートレイトが楽しめる

TV映像

スタジオライブ

映画「Dirty Dancing」に使われた

「Dirty Dancing」サウンドトラック

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カバーセレクション

Sheila – フランス語 Comme aujourd’hui

Peppino Di Capri – Baby イタリア語

Andy Kim

Cissy Houston

Aurea

Psyched Up Janis

The Barberettes – 韓国の女性3人ユニット

この曲がヒットしてから23年後の86年

 ロニー・スペクター(ヴェロニカ・ベネット)は意外な形で復活する。

 エディー・マネーは彼女の声をとても気に入っており、頼み込んでレコーディングに参加してもらった「Take Me Home Tonight」が全米4位のヒットとなった。

 このサビの部分で「Be My Little Baby」というフレーズを繰り返し歌っている。

Eddie Money「Take Me Home Tonight」

日本でも大ヒットした 弘田三枝子・伊東ゆかり他

邦題の変遷

 レコードジャケットを見てもわかるように邦題は当初「私のベイビー」もしくは「あたしのベイビー」であったようだ。その後は「ビー・マイ・ベイビー」で統一されている。


弘田三枝子

伊東ゆかり

シーナ&ロケット

ジョニー大倉

ザ・スウィング・ウエスト

<歌詞>

The night we met I knew I needed you so
And if I had the chance I’d never let you go
So won’t you say you love me
I’ll make you so proud of me
We’ll make ‘em turn their heads every place we go

So won’t you, please
(Be my, be my baby) Be my little baby
(My one and only baby) Say you’ll be my darlin’
(Be my, be my baby) Be my baby now
Wha-oh-oh-oh

I’ll make you happy, baby, just wait and see
For every kiss you give me, I’ll give you three
Oh, since the day I saw you
I have been waiting for you
You know I will adore you ‘til eternity

So won’t you, please
(Be my, be my baby) Be my little baby
(My one and only baby) Say you’ll be my darlin’
(Be my, be my baby) Be my baby now
Wha-oh-oh-oh-oh

So come on and please
(Be my, be my baby) Be my little baby
(My one and only baby) Say you’ll be my darlin’
(Be my, be my baby) Be my baby now
Wha-oh-oh-oh

(Be my, be my baby) Be my little baby
(My one and only baby) Oh
(Be my, be my baby) Oh
Wha-oh-oh-oh-oh

(Be my, be my baby) Oh
(My one and only baby) Oh
(Be my, be my baby) Be my baby now
Wha-oh-oh-oh

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