はじめに
ビージーズ(Bee Gees)の初期のヒット曲である。
日本ではタイガースのトッポが得意として知られていた。
息の長い活動をしたビージーズがブレイクする70年代の少し前の67年ににヒットしたので、まだ初々しさが残っている。
青春の憂いとでもいうべき感情を歌ったビージーズ初期の名作。
原題は「Holiday」、邦題はそのまま「ホリデイ」
日本では「マサチューセッツ」のB面としてダブルヒットし、数々のカバーが登場して、ビージーズの名を一挙に知らしめた。
歌詞の内容についての考察
ホリデイという楽しそうなタイトルとは裏腹に何故か悲しげな旋律を持った曲である。
ヴォーカルの透明感と輝きが哀愁を帯びたメロディとマッチして見事なバラードに仕上がっている。
ところが歌の意味が不明ということでも有名らしい。歌詞を読んでもラブソングでも無さそうだし、「マサチューセッツ」のようなメッセージソングでもないように思える。
もともと英語圏の歌には、荒唐無稽で意味が無いが口にしたり耳で聞くと心地よい童謡集「マザーグース」の影響があり、この時代のポップスにもそれが垣間見える。しかし神様の安息日で恵みがないと拗ねてみせるとは考えもつかない。
ある海外のレビューにこの歌の「主人公は“理想の彼女”を見つけたのに、その彼女を愛せずにいる」と書かれていた。
けれども「なんてホリデイなんだろう」と彼女を見つめる主人公の視線には、疎外感もあるけれど憧憬もあふれているように思える。
「冬の教会をイメージした」(モーリス)という讃美歌風のサウンドと、全編にちりばめられた孤独の絵柄が美しい。
歌詞や詩ではよくあることだが、二連で話者の人称が微妙にシフトしたり、三連では主語が省略されて主体がわからなくなっていたりして、「誰がどうしたのか」についても、さまざまな解釈が可能になっている。
だいたい、「ホリデイ」とは何なのだろう?
「お休みの日=ほっとする存在、楽しい存在」、あるいは「ホリデイ(Holiday)=holy day」だから、日常を離れた大切な清らかな存在、まぶしいような存在であるのかもしれない。
「君は祭日」では語呂が悪いので、ここでは「君はお休みの一日」としたいが、もっとまぶしい存在、そう柳田國男がいう”ハレとケ”の”ハレ”に近い感じではないかと思う。つまり、「君は”ハレ”day」
そんな彼女に、人生のゲームに加わってあやつり人形を見て笑い興じることができない鬱々とした主人公が、歌の最後に送る言葉は「君はホリデイだ」というものだ。
これは愛の告白か、深い疎外感の表白か、あるいは孤独なモノローグか。いずれにせよ、これはラブソングである。
Bee Geesの動画
1967年
まだ初々しさが残る彼らの映像
89年オーストラリアでのライブ
比較的新しいライブ映像
追記 初期(詳細不明)のライブ映像
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カバーセレクション
ディスコバージョンのカバー
Moulin Rouge
日本のカバー
「トッポ」という愛称で人気が高かった彼の透明な声が当時は好きだったがここではちょっとイメージが違っていた。
加橋かつみ(元タイガース)
ザ・タイガース
<訂正>
アンさんのご指摘により加橋かつみの愛称は「ピー」ではなく「トッポ」であったことが判明しました。お詫びして訂正します。
<日本語訳>
NHKラジオの「ものしり英語塾」という番組のテキスト(2006年5月号)の教材に採り上げられたものを紹介する。
ああ、あなたはホリデーだ 本当にホリデーだ
ああ、あんたはホリデーだ 本当にホリデーだ
価値あることだと思う
操り人形を見て微笑むということは
そうでなければ、あなたは石を投げている
石を投げている
ああ、それはおかしなゲームなのだ
でも、すべて同じものだとは思わないで
今僕が何て言ったのか思い出せない
僕の頭にあの柔らかい枕を置いて
万人の目には見えているのに
なぜ僕には見えないのだろう
僕が「誰かほかの人」だなんて
無情だ、無情だ
ディディディ・・・
ああ、あなたはホリデーだ
毎日、本当にホリデーだ
今度は僕の言う番だ
ああ、あなたはホリデーなのだと
ディディディ・・・
<歌詞>
Ooh you’re a holiday , such a holiday
Ooh you’re a holiday , such a holiday
It’s something I thinks worthwhile
If the puppet makes you smile
If not then you’re throwing stones
Throwing stones, throwing stones
Ooh it’s a funny game
Don’t believe that it’s all the same
Can’t think what I’ve just said
Put the soft pillow on my head
Millions of eys can see
Yet why am I so blind
When the someone else is me
It’s unkind, it’s unkind
de de de de de de de de de de de de de
de de de de de de de de de de de de de
Yet millions of eyes can see
Yet why am I so blind
When the someone else is me
It’s unkind, it’s unkind
Ooh you’re a holiday , ev’ry day , such a holiday
Now it’s my turn to say , and I say you’re a holiday
It’s something I thinks worthwhile
If the puppet makes you smile
If now then you’re throwing stones
Throwing stones , throwing stones
de de de de de de de de de de de de de de
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