【名曲中の名曲】忘れたいのに|【美人3姉妹】パリス・シスターズ

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隠れた名曲ー忘れたいのに(I Love How You Love Me)とは?

 この曲は胸キュンソングの代表としてよく知られている名曲中の名曲のスタンダード・ポップスである。

 それだけにカバーも数知れないほど多いが、オリジナルは1961年パリス・シスターズ(The Paris Sisters)全米5位の大ヒット曲である。

 当初の邦題は「貴方っていい感じ」だったが、今では全く使われていない

 作詞ラリー・コルバー(Larry Kolber)、作曲バリー・マン(Barry Mann)、プロデューサーがフィル・スペクター(Phil Spector)。

 豪華布陣で作られたこの曲はホンワカした夢見心地になるような甘い曲調で、パリジェンヌのようなルックスと雰囲気を持つパリス・シスターズのコーラスで歌われる、ゆったりとしたスローバラードである。

せっかくの名曲の日本発売盤ジャケットが使いまわしのこれじゃ売れないはず。

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美人三姉妹パリス・シスターズ(The Paris Sisters)とは?

 アルベス(Albeth)、シュレル(Sherrell)、プリシラ(Priscila)の美人三姉妹のグループ

 デビューは1954年。この曲がヒットした頃、彼女らはまだ10代だった。フランス人のような名前だがアメリカ人である。

 1950年代半ばからサンフランシスコで活動を始めたパリス・シスターズ。

 彼女らのデビューは意外と古く1954年デッカ・レコードからリリースした”Ooh La La /Whoes Arms Are You Missing”だった。

 インペリアルからもシングルをリリースしていたが、ヒットには恵まれなかった。

 後にフィル・スペクターと共同でフィレス・レコードを設立したレスター・シルが60年代初頭に彼女たちを見出した。

 1961年にGregmarkレーベルから当時レスター・シルの下で修行していた若きフィル・スペクターが制作を担当した第1弾シングル「Be My Boy」をリリースし、全米56位のスマッシュ・ヒットとなった。

フィル・スペクターとパリス・シスターズ

 続くこの「I Love How You Love Me」が全米5位の大ヒットとなった。

 61年から62年にかけてがこのグループの全盛期で、彼女たちはまだ10代の若さであった。

 その後66年頃までは移籍を繰り返し、いくつかの小ヒットも出したがグループとしての活動はここまでだった。


 

三姉妹の一番下でリード・ヴォーカルを担当していたプリシラはその後ソロで活動し、ジャズ寄りの作品を残している。

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名曲のオリジナル

忘れたいのに(I Love How You Love Me)~パリス・シスターズ(The Paris Sisters)

I LOVE HOW YOU LOVE ME ~ The Paris Sisters (1961)

日本語訳字幕付き

I love how you love me / 忘れたいのに [日本語訳付き] パリス・シスターズ

2012年ディジタルリマスター盤

The Paris Sisters – I Love How You Love Me (1961) – Digitally Remastered 2012

邦題がいくつあるの?

 パリス・シスターズのオリジナル・バージョンでは「貴方っていい感じ」、

 ボビー・ヴィントン(Bobby Vinton)のカバーでは「こんなに愛しているのに」、

 クロディーヌ・ロンジェ(Claudine Longet)のカバーでは「わすれたいのに」、

 レターメン(Lettermen)のカバーでも「忘れたいのに

 とその度に異なる邦題がつけられた。

 「わすれたいのに」では「忘れたいのに」が使われることもある。

 なおクロディーヌ・ロンジェの場合、当初の「こんなに愛してる」から「わすれたいのに」と改題されて再発売されたものである。

 こういった邦題の混乱状態が変わったのが、モコ・ビーバー・オリーブのDJ三人娘のカバー・バージョンがヒットしてからは「わすれたいのに」または「忘れたいのに」として定着したようだ。

歌詞の意味

日本語の歌詞では意味がオリジナルと全く異なる

 まず日本では邦題を含め、歌詞の内容が失恋ソングとしている。「こんなに愛しているのに」や「わすれたいのに」で使われた『のに』がまさにそれを象徴している。

 しかし英語の原詩(末尾参照)をどのように読んでも失恋を歌っているとは考えられない

 原詩の「恋する心が秘めている幸福感」といったトキメキや静かな愛情を感じさせる歌詞がオクヤマミチノブ訳詞による日本語詞では全く無くなっている。

 即ち他人を愛する気持ちを素直に歌っている原曲の世界が日本語の曲では全く別の失恋の悲しみを歌っている

 そのいずれにしても他人を愛する切ないような気持ちを、蘇らせてくれるこの歌の最大の魅力は変わらず残っているわけで、それほどの名曲だということになる。

男歌か女歌か

 英語の歌詞をじっくりと読めば少し引っ掛かるように感じる人はいないだろうか。それは冒頭の「I love how your eyes close whenever you kiss me」である。

 歌っているパリス・シスターズは女性であるからここで目を閉じるのは男性ということになる。「あれ?」と思うのが普通であろう。

 欧米では日本のように男歌を女性が歌ったり、その逆が普通に行われることはない。

 そういう場合は歌詞の一部を性別に合うように改変するのが一般的なのだ。

 また歌詞全体もどっちかといえば男からの視線で書かれていると思える。この疑問を一気に解決してくれたのが次の一つの逸話である。

 実はこの曲は最初トニー・オーランドのための曲を考えていたラリー・コルバーがレストランで閃きナプキンに5分で書き上げたものだったというのだ。

 最終的にオーランドはこの曲を歌っていないようで、アルドン・ミュージックのオフィスでこの曲を見つけた若きフィル・スペクターはアップテンポでアレンジされたこの曲をスローにリアレンジして女性に歌わせることを思いついた。

 元々男性歌手用に作られたので男視線なのは理解できるが、何故スペクターは歌詞をそのままでパリス・シスターズに歌わせたのかという疑問は残る

<歌詞>

The Paris Sisters 1961年

I love how your eyes close whenever you kiss me
And when I’m away from you I love how you miss me
I love the way you always treat me tenderly
But, darling, most of all I love how you love me
(Love how you love me)

I love how your heart beats whenever I hold you
I love how you think of me without being told to
I love the way your touch is always heavenly
But, darling, most of all I love how you love me
(Love how you love me)

[Spoken:]
(I love how your eyes close whenever you kiss me)
(And when I’m away from you I love how you miss me)
I love the way your touch is always heavenly
But, darling, most of all I love how you love me
(Love how you love me)

I love how you hug me (love how you hug me)
I love how you squeeze me, tease me, please me
Love how you love me
I love how you love me

モコ・ビーバー・オリーブ 訳詞オクヤマミチノブ

わすれたいのに
あなたのことは思い出しても苦しいだけね
いつか恋の夢も消えてひとり残る涙の中に
思い出だけが昨日のように私を呼ぶの
けれど今はすべておわり
ひとりぼっちのわたしがいるの

わすれたいのあなたのことは
思い出しても苦しいだけ
いくら涙を流しても
あなたはもどってこない
涙がむだになるだけ

いつか恋の夢も消えてひとり残る涙の中に
わすれたいのに
わたしは何故かあなたを呼んでいる
いついつまでも心の中で
わたしは何故かあなたを呼んでいる
いついつまでも心の中で
わたしは何故かあなたを呼んでいる

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コメント

  1. 櫻田 忠造(サクラダ ツラナリ) より:

     1963年当時横浜市に住んでいました。

     1964年の6月の午後8時半頃「ラジ関」で放送していました「パリス・シスターズ」
    の曲名をお教えください。