はじめに
レノン・マッカートニーの作品となっているが、実際はポール・マッカートニー(Paul McCartney)が作った曲。
リード・ヴォーカルがポールでコーラスはジョン・レノン。
1963年2月11日に録音。午前中に9テイクが録音され、その第1テイクに午後にハンドクラップのオーバーダビングが行われ第12テイクとして一応完成をみた。
これに後日2月25日に第9テイクにおけるカウント”one,two,three,four”を編集でつなぎあわせている。
当初の仮タイトルは”Seventeen”であった。
冒頭の歌詞は元々”Well,she was just seventeen,never been a beauty queen.”だったが、ジョンの意見で”You know what I maen.”に書き換えたと、ポールが後日のインタビューで語っている。
アメリカにおいては「抱きしめたい」のB面として発売され、全米で14位を獲得している。
日本においては「フロム・ミー・トゥー・ユー」のB面として発売された。
米国シングル盤ジャケット
日本発売盤ジャケット
ところでこの曲には幻の邦題があった。それは「その時ハートは盗まれた」で、日本盤レコードでは採用されず、当時の楽譜には使われていたらしい。
オリジナルバージョン
オリジナルバージョンで聞きたい方はこの二つをどうぞ
当時のスタジオライブの画像とオリジナル音源を合成したもの
オリジナル音源の2017年ステレオ・リマスター盤
さて、当ブログでこの曲を取り上げた目的はビートルズのオリジナル曲にフォーカスを当てることではない。
オリジナルに関する情報は関連サイトが多いので、そちらに興味がある向きは下記を参考にされたい。









1999年CAVERNクラブでのポールの伝説のライブ
CAVERNクラブライブ盤ジャケット
ビートルズがデビューした頃には、もう既にロックンロールそのものは下火になり、新しい段階に発展しつつあった。
そうした時期に初期のロックンロールのテイストを感じさせ、ノリノリにさせてくれるこの曲はビートルズのヒット曲としては地味な方である。
ポールが少年時代に好きであり体に染みついたロックンロールをこうして自分の曲として作り、歌いこなせるアーティストは今や貴重な存在と言える。
ビートルズ解散後、ポールはもちろん他のメンバーもライブでこの曲を歌っている。
しかし何といっても実質的に作者であるポールの演奏が素晴らしい。
なかでも1999年12月英国リバプールのCAVERNクラブでの演奏はDVDとしても残されているし、永遠に後世に残されてしかるべきものと思う。
デビュー前の若きビートルズがロックンロールのカバー曲を演奏して観客を熱狂させていた伝説のCAVERNクラブ(厳密には当時とは別の場所らしい)で300人の観客とインターネット中継で300万人の観客を熱狂させた。
オリジナルとはアレンジを変えているがバックには大物を従えたポールは元気いっぱいで、ビートルズ時代とは一味違う熟練の技で聞くものを引き付ける。
体調も良いのかシャウトやファルセットも力強く、若い頃に引けをとっていない。
小さな会場でバックの演奏陣が最高で一夜限りのやり直しのきかない緊張感のあるライブという意味では、ロイ・オービソンの歴史的名演「Black & White Night Live」と共通したものを感じる。
この1999年はポールが愛妻リンダを乳がんで失った翌年であり、憔悴しきったポールが立ち直るきっかけとなった年であった。
リンダがポールに残した言葉から自分の原点を見つめ直す作業をし、ロックンロールのカバー曲を中心としたアルバム「ラン・デヴィル・ラン」を発表したのもこの年であった。
David Gilmour (ギター、ピンク・フロイド)
Ian Paice (ドラム、ディープ・パープル)
CAVERNクラブライブ演奏がやはり数多くのポールの演奏の中でも最高傑作!
この伝説に残るライブについて詳しい解説として非常に参考になる
このライブがニュースとして世界中で報道されたことが下記の二つの動画からもわかるように、世界中のファンが強い関心を持っていた。
BBCアメリカニュース
オーストラリアのABCニュース
伝説のライブ以外でもこの曲が繰り返し演奏されている
2003年Red Squareにおけるポールのライブ
2012年ロンドン、ハイド・パークでのライブでBruce Springsteenと競演
2008年シェア・スタジアムでBilly Joelと競演
1974年11月John Lennon & Elton John
Madison Square GardenでのElton Johnのコンサートに特別ゲストで参加したJohn Lennonが競演
この競演が実現したエピソード
1988年George Harrison,Bruce Springsteen,Mick Jagger,Bob Dylan他多数による競演
2012年ロサンゼルスでのNeil Young & Crazy Horseの競演
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女性バージョンのカバー
Lulu – I Saw Him Standing There
The Supremes – I Saw Him Standing There
米国の女性アイドル、ティファニー(Tiffany) Tiffany – I Saw Him Standing There
<歌詞>
1 – 2 – 3 – 4 !
Well, she was just 17,
You know what I mean,
And the way she looked was way beyond compare.
So how could I dance with another (ooh)
When I saw her standin’ there.
Well she looked at me, and I, I could see
That before too long I’d fall in love with her.
She wouldn’t dance with another (whooh)
When I saw her standin’ there.
Well, my heart went “boom,”
When I crossed that room,
And I held her hand in mine…
Well, we danced through the night,
And we held each other tight,
And before too long I fell in love with her.
Now, I’ll never dance with another (whooh)
When I saw her standing there
Well, my heart went “boom,”
When I crossed that room,
And I held her hand in mine…
Oh, we danced through the night,
And we held each other tight,
And before too long I fell in love with her.
Now I’ll never dance with another (whooh)
Since I saw her standing there
Since I saw her standing there
Since I saw her standing there
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