【映画主題曲】日曜はダメよ|【後半生は政治家】メリナ・メルクーリ

Artist(English)
スポンサーリンク

はじめに

 60年10月公開されたギリシャで製作されたアメリカ映画(日本公開は61年5月)

 同名タイトルの主題曲。作詞作曲はマノス・ハジダキス(Manos Hadjidakis)でアカデミー歌曲賞を獲得している。

 原題「Never On Sunday」、邦題「日曜はダメよ」

 映画の中でこの曲を歌っている主演女優メリナ・メルクーリ(Melina Mercouri)はカンヌ映画祭女優賞を受賞している。

 監督は当時米国の赤狩りを逃れて欧州に渡って活動中だった米国出身のジュールズ・ダッシン(Jules Dassin)で自身もアメリカ人古代ギリシャ研究家ホーマー役で出演している。

スポンサーリンク

映画のストーリー

 『日曜はダメよ』(希題:Ποτ την Κυριακ= ポテ ティン キリアキ、ラテン語転写:Pote Tin Kyriaki、英題:Never on Sunday、仏題:Jamais le dimanche)

 映画の詳しい内容は下記のリンクで参照してもらうとして、ここでは簡単にあらすじに触れておく。

 ギリシャの港町ピレウスで街の男や船員を相手に娼婦をしているイリヤは、ギリシャのきらきらした太陽のように客の男達みんなに愛されながら生活を楽しんでいる。

 そこに米国人の堅物学者がギリシャ研究のためやってきて、イリヤと知り合い自己の価値観から娼婦から抜け出すための教育を始めるものの失敗して傷心のまま帰国する。

 とマイフェアレディ仕立てのドラマだがコメディ・タッチになっている。

Audio-Visual Trivia

Jazzyな生活 我が青春のシネマ・グラフィティ(22)

ヴィオール

スポンサーリンク

メリナ・メルクーリ(Melina Mercouri)のプロフィール

 1920年ギリシャのアテネで祖父が33年の長期にわたりアテネ市長、父は元内務大臣という名門政治家一族に生まれる。

 幼少期から女優になることを夢見ていたメリナはアテネの演劇学校に合格するが、母の反対によりそれに対抗するため、演劇学校入学への道を作ってくれた大金持ちの息子と若くして結婚して家を出る。

 これがメリナの最初の結婚で20年ほど継続するのだが、実質的にはとうの昔に壊れて形骸化していた。

 女優としてはそう若くもない35歳の時、「ステラ」で映画デビューし、主演した映画「日曜はダメよ」がヒットし、それをミュージカル仕立てにした「イリヤ・ダーリン」が1967年にブロードウェイで1年間のロング・ランとなった。

 「イリヤ・ダーリン」の興行中だった1967年4月ギリシャで軍事クーデターが起こり軍事政権が生まれた。記者の質問を受けたメリナはこの軍事政権を批判したため、ギリシャ国籍を剥奪され、ギリシャでの財産も没収された。

 この時のメリナの言葉が今も語り継がれている。

「私はギリシャ人として生まれギリシャ人として死にますが、彼らはファシストとして生まれファシストとして死ぬのです」

 軍事政権時代に暗殺の危険の中で米国で抵抗運動に加わる。

 そうして1974年軍事政権が崩壊すると、1977年に国会議員に当選し1981年文化科学大臣に就任し、文化活動・環境保全活動で高い評価を受ける。

 アクアポリスから無断で大英博物館に持ち出された遺跡の返還を公式に発言したことは有名である。

 またユネスコは「文化景観保護と管理に関わるメリナ・メルクーリ賞」を設置した。日本では2003年に茨城県古河市がこの賞を受賞している。

スポンサーリンク


メリナ・メルクーリ(Melina Mercouri)の動画

映画の抜粋と主題歌 Melina Mercouri

予告編

Don Costa and his Orchestra(サウンドトラック)

カバーセレクション

 主題歌をカバーした大物アーティストも多い。

Connie Francis(コニー・フランシス)

The Chordettes(ザ・コーデッツ)

Petula Clark(ペトゥラ・クラーク)

Dalida(ダリダ)

Eydie Gorme(イーディー・ゴーメ)

スポンサーリンク


Julie London(ジュリー・ロンドン)

The Four Seasons

Anton Karas

Nana Mouskouri(1968、男性3人の民族舞踊あり)

Herb Alpert & The Tijuana Brass

Ray Conniff

The Ventures

スポンサーリンク


日本のカバー

 日本でも大ヒットし多くのカバーがあった。

江利チエミ

ジャケット写真、タイトルはカタカナ表記になってる


日曜はいやよ - 西田佐知子

ジャケット写真。邦題は独自のもの


作曲者ハジダキスがギリシャのラジオで日本人歌手のカバーを称賛

 作曲のM・ハジダキスがアカデミー歌曲賞受賞の数ヵ月後、ギリシャのラジオ番組のゲストとして放送の中で各国語に訳され歌われた「日曜はダメよ」について語っている様子。

 この中でハジダキスは「日本の歌にはとても驚かされたよ。たぶん一番美しいカバー曲じゃないかな。この歌のドイツ語カバーでゴールドディスクを獲得したララ・アンデルセンのようにね」と語り、日本語で歌われた歌の美しさを賞賛している(らしい)。

 誰が歌ってるのかよく聞いたのだが西田佐知子のような気もするが正確には不明である。3分50秒経過したところから聞ける。
(追記)削除された

メリナ・メルクーリ(Melina Mercouri)の他の活動

 メリナ・メルクーリの歌手としての「日曜はダメよ」以外の実績を紹介する。

 軍事政権に対する抵抗運動で共に闘ったフランス在住のジョルジュ・ムスタキとは仲が良かったようで彼の曲をいくつか歌っている。

地中海にて(En Mediterranee) 歌:メリナ・メルクーリ 作詞作曲:ジョルジュ・ムスタキ

作者自身の作品

異国の人(Le Meteque) 歌:メリナ・メルクーリ 作詞作曲:ジョルジュ・ムスタキ

映画の中で効果的に用いられたギリシャの民族楽器ブズーキの写真

<英語 歌詞>

Oh, you can kiss me on a Monday, a Monday,
a Monday is very, very good,
or you can kiss me on a Tuesday, a Tuesday
a Tuesday in fact I wish you would.

Or you can kiss me on a Wednesday, a Thursday a Friday,
and Saturday is best,
but never ever on a Sunday, a Sunday, a Sunday,
cause that’s my day of rest.

Come any day, and you’ll be my guest,
Any day you say but my day of rest.
Just name the day that you like the best,
only stay away on my day of rest.

Oh, you can kiss me on a cool day, a hot day, a wet day,
whichever one you choose,
or try to kiss me on a gray day a May day, a pay day,
and see if I refuse.

And you can make it on a bleak day, a freak day, or a week day,
be my guest,
but never, never on a Sunday, a Sunday, the one day
I need a little rest.

Never on a Sunday when the church is full of people and
bells are ringing in the steeple, la la la la, la la la la, la.

Oh, you can kiss me on a Monday, a Monday, a Monday
is very, very good,
or you can kiss me on a Tuesday, a Tuesday, a Tuesday
in fact I wish you would.
Or you can kiss me on a Wednesday, a Thursday a Friday,
and Saturday is best,
but never ever on a Sunday, a Sunday, a Sunday,
cause that’s my day of rest.

スポンサーリンク

コメント