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スターダスト(Stardust)~Hoagy Carmichael,Nat King Cole

Artist(English)
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はじめに

スターダストを取り上げるかずっと迷ってきた。というのはジャズのスタンダードナンバーであり、ポップスの範疇に入れるには無理があると思っていたから。

でも僕の音楽人生においてはこれ抜きに語ることは出来ないのもまた事実。というのも年代が近い人なら誰でも知ってる日曜の夕方のTV番組「シャボン玉ホリデー」のエンディングにこの曲が使われていた。ザ・ピーナッツとの短いコントが街灯の下であって、いつもハナ肇がふられてカメラが引いてそこでザ・ピーナッツの歌うこの曲が流れてくる。

ということでこの曲はジャズとかポップスのジャンルを超えた名曲として取り上げることにしたら、カバーがなんと数千を越えるらしい。ということで有名なカバー全部をとても紹介しきれないのでご容赦願いたい。

シャボン玉ホリデー

1964年8月

50年前の音楽ショー「シャボン玉ホリデー」

1965年オープニング・エンディング

Syabondama holiday OP&ED 1965

この曲は27年ホーギー・カーマイケルにより作られた

弁護士から音楽の道へ

1927年ホーギー・カーマイケルにより作曲されたが、歌詞はその2年後にミッチェル・パリッシュによって作られた。

カーマイケルは1899年、インディアナ州生まれ。最初弁護士になるつもりでインディアナ大学の法科を’26年に卒業、’27年にはフロリダの法律事務所に就職した。

その後マイアミで法律事務所を開くまでになったが、音楽への夢は断ち難く、同年故郷へ戻る。

そのとき母校の庭で夜空を仰ぎながら、 かつての恋人ドロシーのことを思い出して作ったのがこの≪スターダスト≫のメロディーと言われている。

作者ホーギー・カーマイケルの歌声

Hoagy Carmichael

これがホーギー・カーマイケルのピアノ演奏。オリジナルレコーディングかどうかは不明。

Stardust – Hoagy Carmichael – Original Version

オリジナル・ヴォーカル・バージョン

hoagy carmichael/stardust (1942/ best of hoagy's vocal versions)



名曲の誕生

最初はインストの曲だった

当時は「Barnyard Shuffle」という題でもっとアップテンポの曲だったが、彼の同級生で『Georgia on My Mind』を作詞したスチュアート・ゴレルに言われて 曲名を『Star Dust』とし、また他の音楽仲間からはもっとテンポを遅くするようアドバイスされて今のようなスロー・バラードになっていった。

最初に歌ったルイ・アームストロング

初めのうちは歌詞なしの演奏のみだったが、’31年、ルイ・アームストロングによって初めて歌われた。

その後’36年にはトミー・ドーシー、ベニー・グッドマンが レコーディングを行い、’40年にはアーティー・ショーのレコードが大ヒット、またライオネル・ハンプトンの ≪Just Jazz Concert≫の演奏は歴史的な名演と言われている。

あのクリフォード・ブラウンも「クリフォード・ブラウン・ウイズ・ストリングス」で素敵なトランペットを聴かせてくれている。ベン・ウェブスター、レスター・ヤングのテナーも痺れる。

ボーカルではサッチモの後ビング・クロスビー、ビリー・ウォード、ナット・キング・コールらによって歌われヒット、その後エラ・フィッツジェラルド、サラ・ボーンはじめ多くの歌手に受け継がれながら、この曲は名曲中の名曲になっていった。

レコーディングの系譜

最初のレコーディングはカーマイケル楽団によりミディアムテンポであった。 この当初少しブルージーな曲を最初にカバーしたのがアーヴィング・ミルズ楽団で、スローテンポなダンス音楽としてブルージーな雰囲気を無くして、28年にはスローテンポのレコーディングが行われた。

このカバーはビルボード・チャート20位のスマッシュ・ヒットとなったが、後の1936年にジャズの名曲「THERE IS NO GREATER LOVE」を作曲したイシャム・ジョーンズが彼の楽団のために、アーヴィング・ミルズの編曲の方向性を更に進めてミッド・テンポのインスト・バラードにした30年イシャム・ジョーンズのレコーディング以来スローバラードとして定着した。

ビクター・ヤング(Victor Young)編曲、彼のバイオリン・ソロをフーチャーしたインストゥルメンタル・バージョン。このアレンジはビルボード・チャート1位となる大ヒットとなり、後の多くの歌手などによるカバーの基本となった。

Isham Jones(イシャム・ジョーンズ)

Isham Jones – Stardust

イシャム・ジョーンズ楽団のバージョンに次いで印象的、有名なものは1957年のナット・キング・コールによるもの。それでもヒット・チャートは79位(ちなみに1962年のフランク・シナトラは98位)でアメリカでは過去のヒット曲のリバイバル、スタンダードとなった曲の有名歌手による焼き直し程度の扱いであった。

彼のカバーではルイ・アームストロング(Louis Armstrong)などが踏襲していた主要なメロディー・ラインによる前奏を廃し、湧き上がるような前奏とともに歌い始める。また出だしのヴァース(Verse)の部分を入れることで、説明的ではあるが歌詞の内容を分かり易く、叙情に至る余韻をこの曲に与えている。

ナット・キング・コール

その後の数え切れないカバーがある中で日本での決定版といえば「ナット・キング・コール」であろう。19年生まれの彼はジャズ・ピアニストとして実績を残しビッグバンド全盛時代に革新的なトリオ・スタイルを39年に確立した。歌手としても活動し、「モナ・リザ」等多くのヒットを出した。

牧師の父と、教会オルガン奏者の母の間に生まれ、12歳まで母親にオルガンを習っていた。

「ナット・キング・コール」の「キング」。これは彼がL.A.で演奏をしているときに、酔っ払ったお客さんが、ふざけて紙の冠を作って、彼の頭にかぶせたときから「King」の名前がついたんだという。

「キング・コール・トリオ」は、「偶然の産物」だった。

初めてハリウッドのクラブ「Swanee Inn」で演奏の仕事をもらい、契約ではカルテット(4人)で契約していたのに、当日になったらドラマーが現れず、しかたなく、ピアノ、ギター、ベースの当時はまだ珍しい編成のトリオが誕生した。

彼のトレードマークである歌声にも、また、エピソードがある。やはり冠をかぶせられたこの「Swanee Inn」で、後に彼のおはこにもなる「Sweet Lorraine」の歌をリクエストされ、はじめは「僕らのトリオでは誰も歌わないんです」と断っていたのに、「なじみの上客からのリクエストだから歌え」と、店の店長から言われ「仕方なく」歌ったのが始まりだった。

余談になるが作者のホーギー・カーマイケルは俳優としても活動した人で日本でも有名なTV西部劇ドラマ「ララミー牧場」で59年から63年までジョンジー爺さんを演じた。

ヘビースモーカーだったナット・キング・コールは65年に45歳の若さで肺がんのためこの世を去った。フランク・シナトラと並んでロバート・ケネディも参列した葬儀では、故人を偲んで彼の代表曲「スターダスト」が流された。

なお日本では美空ひばりのカバーが有名だがやはり絶品だと思う。

日本では決定版だが全米では最高79位だった。

Nat King Cole

Stardust – Nat King Cole

歌詞付き

Nat King Cole – Stardust (with lyrics)

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歌詞付き(原詩・訳詩)

Star Dust 訳詞付 ナット・キング・コール

Bing Crosby

31年歌入りで広く知られた最初か?(全米5位)

Bing Crosby — Star Dust.wmv

Artie Shaw

40年レコードでの最初の大ヒット

Artie Shaw's Stardust

Louis Armstrong

Stardust – Louis Armstrong – The actual best version

Lionel Hampton

ライオネル・ハンプトンについては知識が乏しいが彼のスターダストについて詳細な解説がある

スターダスト :ライオネル・ハンプトン / Stardust (8'30") :Lionel Hampton
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