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この世の果てまで(The End Of The World)~Skeeter Davis

Artist(English)
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はじめに

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 スキータ・デイヴィス(Skeeter Davis)が歌って1962年12月にRCAからリリース後、1963年3月全米2位を獲得し世界的にヒットした。同時にカントリー・チャートでも2位。

 彼女は元々カントリー歌手であったためクロスオーバーとして成功した。作曲はアーサー・ケント(Arthur Kent)、作詞はナット・キンク・コールの「トゥー・ヤング」の作詞者としても有名なシルビア・ディー(Sylvia Dee)。

日本発売盤のジャケットではなぜか「エンド・オブ・ザ・ワールド」となっている

 この曲のプロデューサーはチェット・アトキンス(Chet Atkins)で、60年代ナッシュビル・サウンドの代表例と考えられている。2001年のアトキンスの葬儀ではマーティ・スチュワートによる器楽演奏でこの曲が演奏された。また2004年のデイヴィスの葬儀では彼女自身のバージョンのこの曲が流された。

 演奏は、Buddy Harman(d)、Bob Moore(b)、Floyd Cramer(p)、Pete Drake(g)といったナッシュビル・オールスターズであり、ナッシュビルのきちんとした製作とメロディの良さがこの曲をジャンルや時代を超えたポップスの名曲に仕上げている。

 またオリジナルのスキータ・デイヴィスのバージョンは多くの映画やTVドラマのサウンドトラックに収録されている。そして村上春樹の小説『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985年)には歌詞の一部がエピグラフとして引用されている。

スキータ・デイヴィス(Skeeter Davis)のプロフィール

 1931年生まれの米国カントリー・ミュージック歌手。ケンタッキー州で7人の兄妹の長女として生まれた。「スキータ(蚊の俗称)」は幼い少女時代元気いっぱいだった彼女に祖父がつけたニックネームだという。

 まだ10代だった40年代後半にデイヴィス・シスターズのメンバーとしてデビューした。高校で知り合った仲間(血縁関係はない)で歌っていたが、そのうちデトロイトのラジオ局でもヂュオとして歌い始めた。

 RCAレコードのプロデューサー、スティーヴ・ショールズはそのハーモニーを気に入り契約した。デイヴィス・シスターズとして最も成功した曲は1953年「I Forgot More Than You’ll Ever Know(About Him)」で、カントリー・チャートで8週間1位を獲得している。ポップ・チャートでもトップ20に入った。

 この曲がチャート上を賑わしている1953年8月1日、デイヴィス・シスターズは大きな交通事故に巻き込まれ、ベティ・ジャック。デイヴィスの命を奪い、スキータ自身も重傷を負った。その後1956年にスキータは引退し結婚することになった。

 しかし1958年ソロでカムバックすることを決め、RCAレコードと再び契約した。この時のギタリスト兼レコード・プロデューサーがチェット・アトキンスだった。

1958年 「Lost To A Geisha Girl」  カントリー・チャート トップ15 ソロで最初のヒット曲
1959年 「Set Him Free」 カントリー・チャート トップ5 女性カントリー歌手で初のグラミー賞ノミネート
      「Homebreaker」 カントリー・チャート トップ20
1960年 「(I Can’t Help You)I’m Falling Too」 カントリー・チャート2位ポップ・チャートトップ40
1961年 「My Last Date(With You)」 カントリー・チャート5位ポップ・チャートトップ30

 このようにカントリー歌手として着々と実績を積み上げたうえで、1963年にスキータ・デイヴィス生涯最大のヒット曲として「この世の果てまで(The End Of The World)」が生まれた。シングルは100万枚以上売れ、ゴールド・ディスクとして認定された。結局この曲が彼女の代表曲となるが、しばらくは大活躍が続くこととなる。

 1963年 「I Can’t Stay Mad At You」ポップ・チャート7位イージーリスニング2位(キャロル・キングの作品)

 その後も64年から65年にかけポップチャート・トップ10に何曲か送り込むが、ビートルズの登場でポップシーンが激変した影響を受け、徐々に活躍の場をカントリー・チャートに制約されていく。

 1970年から1973年にかけてもトップ10ヒットを何曲が出し、グラミー賞最優秀女性カントリー・ボーカルにノミネートされるなどの活躍は続いた。1976年マーキュリー・レコードから出したシングルがチャート入りするが、その後は1990年代までマイナーなレーベルからアルバムを出していた。

 2001年に乳がんにより活動を停止し、2004年9月に72歳でその生涯を閉じた。彼女はその生涯で5度グラミー賞にノミネートされた。またあまり知られていないがソングライターとして70曲以上の作品を残しており、いくつかの賞を獲得している。



オリジナル

 まずはオリジナルからじっくりと聴いてみたい。

Skeeter Davis(スキータ・デイヴィス)

Skeeter Davis ~ The End of The World (1962)

当時のTV番組の映像

Skeeter Davis ~ End of the World

 彼女の他の曲は聞いたことがないという人のために、一曲だけ有名な曲を歌っている彼女を紹介する。

Blueberry Hill – Skeeter Davis(1961年)

Skeeter Davis – Blueberry Hill (1961)

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数え切れないカバーの多さが名曲の証

 この曲はポップチャートで1位こそ逃したが、その人気はビルボードの年間第3位にランクインするほどであった。

 またこの曲が名曲として歴史に残るスタンダードナンバーとして歌い継がれている証として数え切れないほどのカバーの存在がある。そのうちのいくつかは下記のとおり。

1963年 ジョニー・マティス、ジュリー・ロンドン、ナンシー・シナトラ、ソニア、ツイッギー、パティ・ペイジ
1964年 ブレンダ・リー、ロレッタ・リン
1965年 ハーマンズ・ハーミッツ
1967年 クロディーヌ・ロンジェ
1972年 ボビー・ヴィントン、
1973年 カーペンターズ
2002年 アン・マレー
2003年 竹内まりや
2004年 アグネッタ・フォルツコグ(ABBA)
2009年 スーザン・ボイル

 当時の記憶ではラジオから流れてきたのはスキータ・デイビスよりブレンダ・リーのものが多かったように思う。ポップス小僧の乏しい知識ではブレンダ・リーがオリジナルだと思い込んでいた。

 それもそのはず、日本でのヒットはブレンダ・リーが1963年に出したアルバム”Let Me Sing”の中でこの曲をカバーしたことによるものと考えられている。即ちこの曲を60年代アメリカン・ポップスを代表する名曲へと飛躍させたのはブレンダ・リーであるといっても過言ではない。

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Brenda LEE(ブレンダ・リー)

 ブレンダ・リーが18歳の時の作品である。十代とは思えない落ち着いた情感のこもった歌い方になっている。これより2年前の1961年、16歳で出したアルバムのタイトル曲”Emotions“でも、すでにしっとりとした大人の歌を聴かせている。

 日本で当時圧倒的な人気を誇っていたコニー・フランシス(Connie Francis)より6歳年下で、コニーの人気が衰えた後ブレンダ・リーが引き継いだように感じていた。

  日本発売盤ジャケットでは邦題が「世界の果てに」となっている。人間の記憶は曖昧で当初から「この世の果てまで」に統一されていた訳ではなさそうだ。いつ頃どのような経緯で統一されることになったのか不明である。

日本発売盤ジャケット

オリジナルだと思い込んでいたブレンダ・リーのバージョン

Brenda Lee – The End of The World



The Carpenters(カーペンターズ)

 カバーの中でブレンダ・リーに次いで好きなのがこれ。アルバム”Now And Then”のなかで取り上げた。

The End Of The World – Carpenters

その他のカバー

Patti Page(パティ・ペイジ)

Patti Page – The End Of The World

Julie London(ジュリー・ロンドン)

The End of the World -Julie London-

Nancy Sinatra(ナンシー・シナトラ)

Nancy Sinatra – End Of The World

Helen Shapiro(ヘレン・シャピロ)

Helen Shapiro – The End of The World

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Agnetha Faltskog(Abba)

AGNETHA ABBA – 『 THE END OF THE WORLD 『

Herman’s Hermits(ハーマンズ・ハーミッツ)

YouTube

Claudine Longet(クロディーヌ・ロンジェ)

Claudine Longet – The End Of The World

Susan Boyle(スーザン・ボイル)

11- The End Of The World – Susan Boyle (CD – 2009)
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日本のカバー

竹内まりや 14曲目 38:40から

Mariya Takeuchi – Longtime Favorites (2004)

天地真理

天地真理 この世の果てまで 再UP

麻丘めぐみ

麻丘めぐみ この世の果てに

石嶺聡子

エンド・オブ・ザ・ワールド THE END OF THE WORLD 石嶺聡子UPG‐0202

以下の歌詞からわかるように邦題の「この世の果てまで」は誤訳に近いことがわかる。直訳の「世界の終わり」とした方が歌詞の内容を正確に表現していると思うのだがどうだろうか。




<歌詞>

Why does the sun go on shining?
Why does the sea rush to shore?
Don’t they know it’s the end of the world,
‘Cause you don’t love me any more?

Why do the birds go on singing?
Why do the stars glow above?
Don’t they know it’s the end of the world.
It ended when I lost your love.

I wake up in the morning and I wonder,
Why everything’s the same as it was.
I can’t understand. No, I can’t understand,
How life goes on the way it does.

Why does my heart go on beating?
Why do these eyes of mine cry?
Don’t they know it’s the end of the world.
It ended when you said goodbye.

Why does my heart go on beating?
Why do these eyes of mine cry?
Don’t they know it’s the end of the world.
It ended when you said goodbye.

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