はじめに
63年イギリスのニューキャッスルで5人で結成されたロックバンドがアニマルズ(The Animals)である。
バンド名の由来で有力なのはライブがあまりにもワイルドだったため観客から「animal!」という声が多くかかったことからメンバー自ら名乗るようになったというエピソード。
65年、68年、83年に来日公演を行っている。
66年には解散し、本拠地をサンフランシスコへ移し「エリック・バードン&ジ・アニマルズ」として再始動している。
数多いヒット曲の中でも最大のヒットがこの曲。
原題「The House of the Rising Sun」、邦題「朝日のあたる家」
アメリカの伝統的なフォークソングをブルース的な解釈でカバーしたもの。
この曲と並ぶアニマルズの代表曲
曲の起源
作者不詳であるが1930年代には原型とみられる録音がいくつか残されている。
現存最古のものはクラレンス・アシュレイ(Clarence “Tom” Ashley)らが1933年に録音しており、アシュレイはそれを祖父から教わったものだという。
その後1941年にウディ・ガスリー、1948年にレッド・ベリー、1960年にジョーン・バエズがレコーディングを残している。
元々はメジャー調だったものを、ジョシュ・ホワイトがマイナー調にアレンジした。
アメリカ議会図書館の研究員であったアラン・ロネックスが収集した音源にデイヴ・ヴァン・ロンクがアレンジを加えて自分の重要なレパートリーとしていた。
アニマルズ(The Animals)・バージョン
1964年6月にシングルとしてリリース。同年9月には三週連続1位となった。
原曲の歌詞の女性を男性に変えており、”The House of the Rising Sun”を刑務所もしくは少年院を指すように解釈された。
アレンジはエレキギターのアルペジオが印象的なロック・アレンジを施し「最初のフォーク・ロック」であるとされている。
エリックによればベースになっているのはフォーク・シンガーのジョニー・ハンドルのバージョンという。
アニマルズ(The Animals)バージョンのジャケット
日本発売盤ジャケット
The Animals(アニマルズ)
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ディラン・バージョン
デビュー・アルバム『ボブ・ディラン』(1962年)の中で取り上げ高く評価された。
デビュー前にクラブなどで演奏していた時期からこの曲をレパートリーにしており、1961年9月のニューヨーク・タイムズ紙上コンサート・レビューでは、彼がうなったりすすり泣いたりしながら唄う様子が紹介されている。
ディランのドキュメンタリー映画『ノー・ディレクション・ホーム』(2005年)の中で、デイヴ・ヴァン・ロンクが、この曲をレコーディングする積りだったが、ディランがそのアレンジをコピーし、先にレコーディングされてしまったと発言している。
その後アニマルズのバージョンがヒットすると、聴衆はディランにもアニマルズのようなアレンジで演奏することを求めたため、ディランはコンサートでこの曲を取り上げなくなった。
しかしディラン本人はアニマルズのバージョンを大変気に入っており、彼がロックサウンドを導入するきっかけの一つになったといわれる。
Bob Dylan
フリジット・ピンク・バージョン
デトロイトを拠点とするバンド。シングルとして全米7位、全英4位、カナダ3位、西ドイツ1位ノルウェー1位を記録した。
1970年5月ゴールドディスクに認定された。
サウンドはサイケデリックのスタイルだがメロディーはほぼアニマルズ・バージョンを採用している。
Frijid Pink(フリジット・ピンク)
その他のカバー
The Ventures(ベンチャーズ)
Santa Esmeralda
leadbelly
Joan Baez
Sinead O’Connor
オーディション番組American Idol2011から Haley Reinhart
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Nina Simone
Bon Jovi
Muse
Gregory Isaacs
日本のカバー
淺川マキ 「 朝日楼 (歌詞付) 」
ザ・ピーナッツ
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ちあきなおみ
八代亜紀
浜田真理子 朝日楼
山口百恵
内田裕也
<歌詞>
There is a house in New Orleans
They call the Rising Sun
And it’s been the ruin of many a poor boy
And God, I know I’m one
My mother was a tailor
She sewed my new blue jeans
My father was a gamblin’ man
Down in New Orleans
Now the only thing a gambler needs
Is a suitcase and trunk
And the only time he’s satisfied
Is when he’s on a drunk
[Organ Solo]
Oh mother, tell your children
Not to do what I have done
Spend your lives in sin and misery
In the House of the Rising Sun
Well, I got one foot on the platform
The other foot on the train
I’m goin’ back to New Orleans
To wear that ball and chain
Well, there is a house in New Orleans
They call the Rising Sun
And it’s been the ruin of many a poor boy
And God, I know I’m one
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