【名曲】Will You (Still) Love Me Tomorrow|ザ・シュレルズ

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はじめに

 ザ・シュレルズ(The Shirelles)が60年に女性コーラス・グループとして史上初の全米1位に輝いた曲。

 原題は「Will You (Still) Love Me Tomorrow」で邦題は無い

 高校の友人達で結成された女の子のグループ。

 ジェリー・ゴフィン(Gerry Goffin)作詞、キャロル・キング(Carole King)作曲

 当時もそれなりに好きではあったが、今回聞き直してみて評価は大幅アップ。

 どうしてこんな名曲が当時の日本であまり注目されなかったのか、レコード会社の責任を追及したいくらいだ

 作曲者のキャロル・キングも歌っているが、やはりシュレルズのオリジナル・バージョンがダントツの定番。

 こんな名曲がどうして日本では邦題もつけられないで放置されていたのか不思議な気がする。

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ザ・シュレルズ(The Shirelles)の音楽性

 ザ・シュレルズ(The Shirelles)のナンバーはメロディーはキャッチ―だが、ノリは粘りを感じる曲ばかり。

 ザ・シュレルズ(The Shirelles)は、主にブリル・ビルディングのソングライター・チームから楽曲の提供を受けながら、後述の7曲以外では”Boys”(1960年)などのヒット曲を生み出していく。

 元々彼女たちのルーツであるゴスペルやリズム&ブルースのノリやリズム感に、白人のソング・ライターが紡ぎ出すポップ性が見事にマッチ。こうして独特のシュレルズ・サウンドが完成した。

 シュレルズ・サウンドの影響は、米国のみならず英国のボーカルグループに対して顕著になり、ビートルズをはじめとして、マンフレッド・マンによる”Sha La La”のカバー・バージョンが英国でヒットしている。

 アニマルズもブルース色の強い曲が多いのだが、アメリカでの人気を確実にする為、アメリカでリリースするシングルに関してはシュレルズのサウンドを参考にしてブリル・ビルディング系の作曲家の作品を数多くレコーディングしている。

 徹頭徹尾黒人によって全てを作り、ヒットチャートを狙った同時期のモータウン系グループとは違い、1960年代前半のアメリカにおいて黒人と白人の文化を見事に融合したスタイルを作り上げた功績は見逃せない。

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60年代前半の米国ガールグループ旋風が背景にあった

 元々黒人系Doo Wopグループは圧倒的に男性が多かった。

 ところが、50年代末から60年代初めにかけて、Doo Wopブームが下降線を辿る頃になると、黒人系のガールグループが台頭し始めた。

 それは丁度公民権運動の隆盛の時期と一致し、女権拡大の機運が起こった頃だった。

 黒人女性グループの台頭は、以前から活躍していた先発組に加えて、50年代末から60年代初めにかけて結成された本命組が合流し、ガールグループ黄金時代を築くに至った。

 ここでいう本命組とは、

57年結成の  シュレルズ
59年結成の  シュプリームスから始まり、
61年結成の  マーヴェレッツ(The Marvelettes)
       ロネッツ(The Ronettes)
       クリスタルズ(The Crystals)
       オーロンズ(The Orlons)
62年結成の  シフォンズ(The Chiffons)
らがおり、

 さらにThe Ikettes、The Royalettes、The Dixie Cups、The Toys、The Jelly Beansらの後発組が続き60年代前半のポップシーンを華やかに彩った。

 しかしビートルズ旋風以降はR&B~ポップスからSoul~Discoへと次第に変化していった。

ザ・シュレルズ(The Shirelles)の誕生

 1957年ニュージャージー州パサイック(Passaic)で結成された。全員が高校の級友ばかりで、1968年以降に4人から3人に変わった以外メンバーはずっと同じだった。

 メンバーの名前は、リード・ヴォーカルはシャーリー・オーエンス(Shirley Owens(Shirley Alston-Reeves))で、他にドリス・ケナー(Doris Coley Kenner)、ビバリー・リー(Beverley Lee)、エディ・ミッキ・ハリス(Addie “Micki”Harris)がいた。既に二人が故人となっている。

 最初はポケロス(The Poquellos)と名乗り、学校のタレント・ショーに参加して、自作曲の”I Met Him On A Sunday”をア・カペラで歌ったのが始めとされている。

 その後地元ニュージャージーの音楽コンテスト荒らしで名を馳せる。その頃一時期だけグループ名をThe Honeytunesに変えた。

 級友の母親が経営する小規模ながら独立系のタイアラ(Tiara)レコードのオーディションを受けた。その級友の母親とはフローレンス・グリーンバーグ(Florence Greenberg)で、後にScepter Recordsを設立する。

 フローレンス・グリーンバーグは彼女たちの歌声を聴いて感銘を受け、彼女たちのマネージメントを引き受けることを決めた。

 1958年2月7日Tiaraで”I Met Him On A Sunday/I Want You To Be My Boyfriend”を吹き込んだ頃には、Shirleyの名前に由来するグループ名The Shirellesに変えていた。

 リード・ヴォーカルの”Shirley”の名前とドゥー・ワップ・グループ”The Chantels”を掛けて”The Shirelles”と名付けたという。

 その3月にはシングル・デビュー。”I Met Him On A Sunday/I Want You To Be My Boyfriend”の版権をDeccaに譲渡することにより、シュレルズは全国デビューを果たす。”I Met Him On A Sunday”は1958年4月に49位を記録したものの、その後はヒットが続かず、Deccaとの契約は打ち切られ、Scepterレコードに移籍した。

 Scepterではプロデューサー兼ソングライターのLuther Dixonと組みヒットを量産、快進撃を続けた。

 Scepterを離れる1966年までに全米20位以内に7曲を送り込み、特に”Will You Love Me Tomorrow”が1960年11月21日から2週連続全米1位に輝いたのは、黒人系ガールグループ初の快挙となった。

 この名曲のタイトルは当初”Tomorrow”であったものを改題したものであることはあまり知られていない。

 リード・ヴォーカルのシャーリー・オーエンス(Shirley Owens)は最初にこの曲を渡された時、その曲が”too country”(あまりにも田舎っぽい)と思えたのでレコーディングを望まなかったという。

 彼女たちにしてみたら、白人の曲というイメージだったようである。それでもストリングスのアレンジが加えられたことで彼女たちの気持ちも和らぎ、それが結果として女性初の全米No.1シングルとなった。

ザ・シュレルズ(The Shirelles)の名曲が日本で埋もれた理由は?

 このような名曲が日本で存在感が乏しい理由を考えてみた。

 その一つがレコード会社の責任である。当時は現在ほど日本から直接音源にアクセスする手段は乏しく一部のセミプロのような人種しか音源に接することは出来なかった。従ってレコード会社のフィルターを通過した情報しか一般の音楽愛好者に届かなかった。

 現在では欧米の音楽情報がリアルタイムで入ってくる状況である。

 従ってレコード会社のフィルターにふるい落とされた音楽が日本の大衆に届けられる手段は非常に限定されたものであった。

 その証拠が日本で発売されたこの名曲のジャケットを見れば一目瞭然である。

 この日本発売盤ジャケットを見れば、グループ名の表記が「シャイアルズ」となっているし、ジャケットも使いまわしのもので、とても売ろうという熱意を感じない。

ザ・シュレルズ(The Shirelles)の動画

ザ・シュレルズ(The Shirelles)TV映像

THE SHIRELLES – Will You Still Love Me Tomorrow [ 60's Video In NEW STEREO ].mp4

スタジオ録音盤

THE SHIRELLES-WILL U STILL LOVE ME TOMORROW

TV番組で歌ってる映像だが実に素朴で良い感じ。

The Shirelles – Will You Love Me Tomorrow (Live, 1964)

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トップ20入りした7曲

① Dedicated To The One I Love(愛する貴方に)83位(59/7)3位(61/1)

The Shirelles – Dedicated to the One I Love

② Will You Love Me Tomorrow 1位(60/11)

③ Mama Said(ママのご意見) 4位(61/4)

The Shirelles – Mama Said

④ Baby,It’s You 8位(61/12) 当記事後半の「ビートルズがカバーした2曲」で紹介する

⑤ Soldier Boy 1位(62/3)

THE SHIRELLES – SOLDIER BOY 1962

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