【米国TVドラマから】ジョニー・エンジェル|シェリー・フェブレー

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はじめに

この歌はリン・ダディとリー・ポクリス(「ビキニスタイルのお嬢さん」の作曲者)が偶然再会した夜、予期せぬ停電によって部屋に閉じ込められたふたりが、ほのかな町灯りを頼りにピアノで作ったという。

原題「Johnny Angel」、邦題「ジョニー・エンジェル」

この曲が「うちのママは世界一」のプロデューサーの手に渡り、歌手ではないからとしぶるシェリー・フェブレー(Shelley Fabares)がいやいや歌わされたのだった。

結局発売されるや62年4月7日ビルボードで1位を記録する。

日本でもゴールデンタイムの人気番組であったため、大ヒットして日本語のカバー盤が後述するように競作となってリリースされた。

2,000年代になってからもHONDAの自動車「LIFE」のCMに使われた。

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シェリー・フェブレー(Shelley Fabares)のプロフィール

1944年1月19日サンタ・モニカ生まれ。3歳のころから子役として活躍した女優。フランク・シナトラに認められて芸能界入り。

1955年のロック・ハドソン主演「Never Say Goodbye」でデビューし、数本の映画に出た後テレビ界でも活躍。

TVドラマの彼女に恋していた少年は多かった。芸能人としては珍しく上品で含羞のある良家の子女風のキャラクターが米国だけでなく日本でもブームを起こした。

結局歌手としては62年から66年までの間にシングル12枚とアルバム2枚(「Shelley!」、「The Things We Did Last Summer」)を残して歌の世界から遠ざかった。

64年にキャロル・キングを育てたダンヒル・レコード社長ルー・アドラーと結婚するが、80年に離婚、84年には俳優のマイク・ファレルと再婚した。

1955年から1963年までのアメリカン・ポップス黄金時代に女優が歌手として出したレコードが、全米NO1に輝いた曲はたった2曲しかない。もうひとつは1957年発売デビー・レイノルズの「Tammy(タミー)」である。

彼女は歌の世界から遠ざかった後も映画やテレビで女優として80年代まで活躍が続いた。

1964年本業の女優に戻った彼女は映画でエルヴィス・プレスリーやハーマンズ・ハーミッツなどと共演している。

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テレビドラマ「うちのママは世界一(The Donna Reed Show)

58年から66年までアメリカABC放送から放送された「うちのママは世界一」という小児科医ストーンズ家を巡る人気テレビドラマで長女役を演じたのがシェリー・フェブレー。

ママは名女優ドナ・リード(Donna Reed)が演じた。当時の日本ではアメリカのホームドラマが人気で、他にも「パパはなんでも知っている」、「奥さまは魔女」、「カレン」などがゴールデンタイムに放送されていた。

アメリカでの番組名は「ドナ・リード・ショー(Donna Reed Show)」であり、「ママ」であるドナ・リードの冠番組であった。日本では1959年2月から1963年8月までフジTV系で放映された。

1962年この番組のプロデューサー、トニー・オーウェンがドラマの中で歌わせ、レコード化したのが「ジョニー・エンジェル」だった。

この時彼女は最初あまり乗り気ではなかった。

「それはすてきだと思うけど私は歌手じゃないから歌えないと思う・・と断固拒否したわ。でも『いいえ』って言わないように育てられた良い子だったからできませんって言うのに苦労したの。」

あまり知られていない話だが、長男ジェフ役のポール・ピーターセン(Paul Petersen)もドラマ中で「My Dad」という曲を歌っており、レコードも出している。

My Dad – Paul Petersen

この時、レコーディングに集められたメンバーは、錚々たるミュージシャンばかりで、ギターにグレン・キャンベル、ドラムスにハル・ブレイン、そしてコーラスには、あのダーレン・ラヴとブロッサムズのメンバーが参加していた。

『あたしが何でこんな小娘のバックコーラスなの?』

ダーレン・ラヴはきっとそう思ったに違いない。

シェリー・フェブレー(Shelley Fabares)の動画

レコードジャケットのシェリー・フェブレー(Shelley Fabares)

この曲については曲の内容もさることながら、Shelly Fabaresのアイドルとしての見た目の良さが非常に重要な要素であると思うので、微妙に印象が異なるジャケット写真を3枚紹介する。

日本盤のジャケットを探してみたら成熟した彼女の写真でアイドル時代のものではない。

むしろ内気なジョニーのジャケットの方がアイドル時代のイメージだ。

そう思って調べてみたらやはり上の色っぽい写真は全く無関係の女性の写真であることが分かった。この時代にはこんないい加減なことが横行していたのだろうか。

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オリジナル音源

歌詞を最後に書いておくが、英語が苦手な人でも分かる簡単な単語が多く、曲の意味としても「愛しのジョニーのことが好きで好きでたまらない」と言ってるだけである。

しかし意味を考えると顔から火が出そうなくらい、恥ずかしすぎる甘~い妄想のオンパレード。

Shelley Fabares(シェリー・フェブレー)

歌詞付 かなりのファンであることはハートマークが2つもついていることからわかる

YouTube
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画像再編集版

TVドラマ中で歌ってる映像

ママとパパが心配そうに見守るなか、高校の卒業記念パーティでメアリー(シェリー・フェブレー)が歌う。

TVドラマ中でジョニー・エンジェルを歌っている

いやいやながら歌手活動をした約2年の間にはこのような大ヒットのカバーもレコーディングしていた。

Vacation – Shelley Fabares

これはジョニーつながりで歌わされたのか?と思いたくなる曲も歌ってる。なぜか日本だけでシングル発売された。オリジナルはジョニー・ソマーズ1962年全米7位。

Johnny Get Angry – Shelley Fabares

女優に戻ったシェリー・フェブレー(Shelley Fabares)

映画の世界に戻ったシェリー・フェブレイはエルヴィス・プレスリーの相手役として活躍する。

原題のGirl Happyとは、女の子がいたらハッピーという意味。邦題は「フロリダ万才」

ちなみにこの映画のサントラアルバムから「スイムで行こう(Do The Clam)」がシングルカットされ、日本ではスイムブームが起こった。

エルヴィス映画の最高傑作「ラスベガス万才」の相手役アン・マーグレットのようなパンチ力はないものの、可憐さがいい感じになっている。

プレスリーの映画「フロリダ万才(Girl Happy)」予告編

70年代にカーペンターズのカバーでヒット

The Carpenters(カーペンターズ)

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日本のカバー

当時の典型的アメリカ家庭をモチーフにしたTV映画が人気であったせいか、日本でも1963年に大ヒットなった。

日本盤カバーも森山加代子、ザ・ピーナッツ、伊東ゆかりという3組が競作となった。

伊東ゆかり

<削除された>

竹内まりや 9曲目22:58から

アルバム「Longtime Favorites」(2003年)の中でカバーしている。

このカバー曲は2004年HONDAの「LIFE」CMに使われた。

アルバム解説書記載の竹内まりや自身のコメント

「私が初めて耳にしたのは彼女のではなく、うちにあった森山加代子さんのシングル盤のB面だった日本語ヴァージョン。A面よりもっぱらこちらばかりを聴いていました。その後カーペンターズのカヴァーで有名になりましたが、この曲が醸し出す古き良きアメリカン・ポップスの香りは、高校の留学時代をいつもフラッシュバックさせてくれます。」

山下達郎の見事なアレンジと竹内まりやの一人多重録音により、単なるカバーを超えた作品に仕上がっている。

ザ・ピーナッツ

<歌詞>

( Johnny Angel, Johnny Angel, Johnny Angel, Johnny Angel )
You’re an angel to me

Johnny Angel, how I love him
He’s got something that I can’t resist
But he doesn’t even know that I-I-I exist

Johnny Angel, how I want him
How I tingle when he passes by
Every time he says “Hello” my heart begins to fly

( I’m in heaven ) I get carried away
I dream of him and me and how it’s gonna be
( Other fellas ) call me up for a date
But I just sit and wait
I’d rather concentrate

*
On Johnny Angel ( Johnny Angel )
‘Cause I love him ( ‘cause I love him )
And I pray that someday he’ll love me
And together we will see how lovely heaven will be  *

( I’m in heaven ) I get carried away
I dream of him and me and how it’s gonna be
( Other fellas ) call me up for a date
But I just sit and wait
I’d rather concentrate

*

( Johnny Angel, Johnny Angel )
Johnny Angel, ( Johnny Angel )
You’re an angel to me

( Johnny Angel, Johnny Angel )
Johnny Angel, ( Johnny Angel )
You’re an angel to me…

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